くるりライブ館

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ライブの日付をクリック!9/6
“京都音楽博覧会2008 in 梅小路公園” 6 September 2008

ライブの感想はここ。

わたしにとって音博は、古くからのくるり好きの友人たちがそれを口実(?!)に京都に大集合する年に一度の行事になりつつある。そこに音楽があるからなおよいのは言うまでもない。元々、与えられたものを「盲目的」に聴いている人たちではないから、あたらしいものに触れて、良ければ賞賛するし、気に入らなければ愛ある批判もしてきた。

くるりも、わたしたちも、年を重ねて大人になった。まったく何も変わらないと思っていたけど、自分のまわりだけでなく、外の世界を触れ合うと時の流れをひしと感じる。音博も、くるりと出会った頃にあったとしたら(ありえないが)わたしたちはもっと熱狂し、ものすごい勢いでいろんなものを吸収したんだろうな。

誤解を恐れずに言うと、わたしは音博の主旨に100%賛同して参加するわけではない。前に書いたこと、そしてくるりが良いと感じた音楽に触れる機会がここ京都にあるということ。それこそが足を向かわせる理由だ。エコがテーマ、というなら海外からアーティストを招いたりするのは理解しがたいし、音楽の祭典なのに、制服の警官や警備会社の人がうろうろしているのも落ち着かないし、正直邪魔である。きちんと分別されるのであれば、危険物になりうるビンはまだしもカンの持ち込みが不可というのもイマイチよくわからない。同じくアーティスト以外の対象物の撮影が不可というのも理解できない。

納得できないところは多々ある。でもそれでいいのだと。何かに100%完璧な満足なんて求められないし、逆にいきなりそんな満足を与えられても少し戸惑う。いろんな部分をいいなと思ったり、よくないなと感じることで、これから音博が可能性を試していけたらよいなという気がしている。エラソーですが。

Exciteのインタビューで、岸田くんが「最近、『どうしようもない世の中だけど、みんなで繋がってれば、大丈夫』みたいな歌が多いと思うんですが、『そんなことはないです』って僕は思う」と答えたはって、はっとしたんだけど、それを読んだ次の日、小田和正氏とめざましテレビのテーマソングを一緒にやってるのを観て、「あの言葉はなんやったん?」と思った。もちろん岸田くんはその曲を指して言ったわけではないだろうけど、その発言が心に残っていた自分としては、釈然としない感が。

昨年の反省として、今年はキャパを減らしたという話だけれど、個人的には去年よりも密度が濃かった気が。雨が降ったが局地的かつ一時的なもので、すぐに晴れたので途中で帰らず最後まで残った人が多かったからかもしれない。誰かが「ビールは中で売ってほしい」と書いていた。たしかにー。

トイレの順番待ちが無意味やったり、つっこめばきりがない。フェスにこういった悩みはつきもの。もっと音博らしいユニークな何かが、ないものかなぁ?悩みじゃないほうでね。(1,000人の宝探しは入場者にしか権利がないという意味では音博の一環だけれども、買えなかった人や翌日空いてない人にはなんだか疎外感もあったり)

ライブの日付をクリック!1/291/301/31
“魔神斬りツアー”@京都磔磔 29 April 2006 (1st day)

朝から少し落ち込み気味。起きてはいるが、なかなかベッドから出られずに、昼が過ぎる。おやつの時間前に、ようやく着替えて出かけた。DVDを返しに行って、本を借りに行って、錦市場の中にあるお豆腐やさんで豆乳ドーナツをどっさり買う。四分の三を、リハ中と思しきくるりに差し入れして、残りは自らの腹ごしらえとする。やっとこさ元気が出て来た。いったん家に帰り、その時を待つ。

かつて手にしたことのなかった、磔磔の一桁代のチケットを手に入場。意気揚々と壁側のイスの上へ。すでに埋まっていた一番前の後ろに滑り込む。文庫サイズの猫写真本を開きなんとかドキドキを押さえながら、なるべく周りの音から自分を隔離する。

はじまりは、Morning Paper。
あぁこの曲か、って思わずそない好きじゃない曲のときに抱いてしまう感情が。

『Bus To Finsbury』の直後に『THANK YOU MY GIRL』
早くもこれだけでおなかいっぱいになってしまった。あとはデザートか。

このツアーでは結構やってたんやろうなという印象の、1日目に選ばれし曲たちが次々。細かな曲順は覚えられない。

尼崎の魚、東京、は最近ではしょっちゅう聴けるわけではないし、やはり四肢に染みつく歌という気がして、尋常じゃなくふるえる。尼崎の最後らへんが、めっちゃ好きやと、気づく。

木枯らし吹く毎日のふと晴れた日で、って歌詞見て唄ってる?
でも間違えるよりかずっといい。

クリフさん@ドラムスが丸見えやったから、調子に乗って、穴が開くor鼻血が出るかと思うほど、見つめてしまいました。ごめんなさい。

恒例、佐藤くんの洋服チェック。ラグラン長袖(グーチョキパーみたいな柄)にゆったりめジーンズ。ステージの後ろにはり巡らされた、飾りのツタが時たまベースのネックにからまってました。

呼吸まで聞こえてきそうな間近で、感じたのは、メンバーのリズムやタイミングを合わせる仕草のリアルさ。音聴いてるだけじゃわかるようでわからへん、そのへんの息づかいが見えて、うれしかった。

『Tonight Is The Night』んときの岸田くん、やたら男前やないですか。

『NIKKI』の曲、ライブでよくやるシングル群もぬかりなく。

城ホールで聴いて以来、『ばらの花』にうっかり泣かされそうになってしまう。今日もほのかに眼球がくもった。

意外にも、みんなが盛り上がる系のシングルはやらなかった。

ここんとこお気に入りらしい『ARMY』に、リハで聴いてしまった『マーチ』あたりはみんな好きやろ?なオーラでもって。

8時すぎにライブが終わって、家に帰ったらまだ8時半前やった。
この一日、過ぎてしまわへんうちに、何かを思い出そう。


“魔神斬りツアー”@京都磔磔 30 April 2006 (2nd day)

磔磔に入る前、物販で赤いアナログを見つける。昨日は開場前でいっぱい人いて見えへんかったのね。『NIKKI』購入時にタワレコで見つけながらも、サイフの軽さのためはなればなれとなった、あの赤に再び。とはいえ、ライブ前に買って、何があるかわからぬ。粉々になってから嘆いたのでは手遅れ。ライブ後、飛び出して購入することに決め、ビール手に取り、中へ。

1曲目、いきなり『屏風浦』
この曲聴いたら、自然と厚年のライブを思い出す。
一緒に観て、傘忘れてった人も同時に思い出す。

そして『虹』へと。なんじゃこのまったりした流れは。

京都のお客さん、そしてもちろん自分たちを楽しませる工夫を随所にちりばめて、
いい意味で好き勝手、地元ノリなライブ。

『すけべな女の子』『トレインロック』と意外と久々?に豪速球な曲もやらはったり。

替え歌などが聴こえたり聴こえへんかったりで、イマイチのりきれなかった部分もあるけど、カラオケで練習したんかな?な『酒よ』を聴けたし、ええか。

岸田くんと佐藤くんのバンドワゴン、えかったなぁ。
(一昨年アンテナツアーの厚年でもふたりでこの曲をやったそうだが、記憶がない)

Veranda、なんでTheがついてるんやろ。とか考えながら聴いた。ある特定のベランダを差して唄ってるんやな、とすぐに答えが出た。あとは、すごくしみた。岸田くん、なんてええ曲書かはんにゃろ、くぃぃぃ(ハンカチのはしっこ噛む)。

そういや、のっぽのサリーは、結局3日間でこの日しかやらんかったなぁ。
イントロで全部もってかれるねん。

この日は友人を駅のほうまで送って行って、コンビニなぞに寄り、9時半頃帰宅。それでも早い。

“魔神斬りツアー”@京都磔磔 31 April 2006 (final day)

やりました。

メンバーも解散説が流れるのではないかと不安がるくらいの、
“シングルコレクション”、否、“シングルズ”、いんにゃ、
“くるりシングルコンプリートBOX”な選曲、曲順。
(のちに、“くるり大全集”へと発展)

選曲っちゅうかね、まぁ、ある意味ほんまに選ばれし曲たちやけども。

やってみたら、歌うとこばっかりで、俺しんどいやん。
ギター弾く部分が少ないのをぼやく岸田くん。でも、ええもんやね。とハッピーに締めくくる。

先が読めるセットリストほどつまらんものはないと思い込んでたけど、この手でこられたら、参りました、としか・・・。

次何やるか、わかってても、うれしい。そんなこと、ふつうない。

ライブ見ぃひんと、話に聞くだけやったら、なんやシングルしかやらへんかったん?おもんなー。となりそうなとこやよね。その場で生で味わえてしあわせ。

World's Endの途中でトイレに行く。

『HOW TO GO』もう聴けないのかとさえ思っていたから、うれしかった。
あぁほんまに夢かもしらん、と思ったひととき。

堀江さん、『ロックンロ−ル』が一番好きだと。那覇のカラオケボックスで唄ったと。
『傘』は演奏するのが好き、って。えっ?ライブでやったん?orやろうとしてたん?とうれしく。

そして、磔磔ではやるの不可能とまで言ってた(昨日アナログ買ったばかりの)あの曲まで。
うれしはずかし、イントロ聴いて5センチほど飛び上がって喜びました。
ほんまベースかっこいい。のっかって。

最新シングル『Baby I Love You』まできっちり演りきって、さようなら。

でもまだ9時までは時間がありすぎる。
まだ聴きたい曲はあるのかい?へへいへい。
できるなら、新曲が聴きたいと口にしてみる。

(It's Only) R'n R Workshop!
Tonight is the Night
お祭りわっしょい
Ring!Ring!Ring!

予定にあったのかなかったの、こうして見ると、3日間とも、きちんとNIKKIから7、8曲は演っていることになり(シングル4曲も入ってるしね)、感じるところは人それぞれあれど、 くるりとして、磔磔として、ライブとして、すごくきちんとまとまってるやん、という印象でした。

もっと爆発〜!いうのんを期待してた人もいたんかな。
でもほぼ満足げな人ばかりのような気がした。

思い込みでもええやん。好きって思えたら。

やたら恥ずかしいセリフじみた言葉ばかりが飛び出してしまうなぁ。

大変楽しい3日間でした。もぬけのから。

最終日は、ライブ後呑みに行き、0時5分前に帰宅。あれこれ思いが交錯する。

おしまい

ライブの日付をクリック!4/54/74/17

“世田谷線旧型車輌を残そうキャンペーン”

@大阪厚生年金会館大ホール 5 April 2000

ホールというと去年の静岡の学園祭ライブ(さっきライブレポ見直したらめっちゃやる気なしレポやった…笑)の悪夢が蘇ったりするんだけど、そんなことはさておき、今年初のくるり、ということで楽しみにしておりました。

開場時間がやや遅れ、外で待っていた為に冷えきった身体、さらに館内の空調の効きようといったら!Tシャツで気合を入れていたつもりが・・・。仕方がないのでくるり登場まで上着を羽織っていることにした。そんなわたしの席はJ列35番ほぼど真ん中の位置である。

7時過ぎ、オープニングアクトのLABCRYの面々が登場。なんかむちゃくちゃいっぱいいる。数えてみたところ、総勢7名の大所帯。楽器も、ギター・ベース(『ミレニアム』でさとちんが弾いてるのと一緒のん)・ドラムに加え、キーボード・ボンゴ(太鼓のような)あとサンプラーみたいなの(?)とさまざま。これがどんな音を奏でるのかかなり興味津々だったのね。

ちょっと記憶が薄れてきているが、なかなかよい音だったように思う。『春風』に収録されている『ミレニアム』のへなちょこリミックス(わたしは勝手にそう呼んでいるが、これがすごく良い)からは想像も出来ない音の分厚さ。それは7人という強力な編成から出せる技なのかもしれないが、とにかくホールとは思えないほどズシンズシンと胸に響いてきた。これなら音的にもくるりに期待ができる、そう思った。

さてさてくるり登場。

演奏曲目(順序は適当)
1.マーチ 2.青い空 3.イメージファイト(新曲1) 4.ロシアのルーレット 5.街 6.台風 (ギブソン・ティーチャー登場) 7.ミレニアム 8.窓 9.尼崎の魚 10.トランスファー 11.春風 12.屏風浦 13.惑星づくり 14.チアノーゼ 15.オールドタイマー 16.ホームラン 17.虹
=アンコール=
18.東京 (ジム・オルーク登場) 19.宿はなし

そういえば、MCでこんなんありました。
1階席の一番後ろに光っている非常口の光を見て、岸田くん「なんかあそこらへんがオームみたいに見えるんですよね。ナウシカの」佐藤くんも、あぁ、とうなずいて。
振りかえって見ると、天井についている何個かの丸い物体(音響効果かな?)が非常口の緑に照らされていた。

こうしてセットリストを見ているとえらい沢山やってるなぁ、ということ。時間はあっという間に過ぎたけれどこんだけの曲をやるってすごいことだ。自動的に自分のやってほしいと願う曲が演奏される確率も減ってくるんだろう。そう、これから次第にそうなっていくのだろう。って、わたしは何を語ろうと言うのだ?うん、そうモノノケやガロンをやらなかったってことは結構な痛手かもしれなかった。でも、『屏風浦』のホールならではの趣向で、ホームランや虹などがホール向きの曲もあるんだな、ということがわかったり、ジムオルークおじさんが見られたり(もちろん予想外)・・・『惑星づくり』曲間では岸田DJ(?)も観られたし(メトロで嫌ってほど観られるだろうけど…笑)、もっくんの『春風』ドラムの優しさにノックアウトされ、ギブソンティーチャー(キセル辻村豪文くん)のサポート振りは頼もしかった。 しかし厚年から出て桜を目にした後、心はすでに名古屋に飛んでいるのであった。つづく↓

@名古屋クアトロ 7 April 2000

本日のオープニング・アクトは、ツアー最終日だという博多出身の3人組(ていう言い方古臭いよね)MO'SOME TONEBENDER(フリペJUNGLE LIFE41にも載ってます!)ぶっといサウンドでくるりファンを引きつける。前日にはNUMBER GIRL/PEALOUTとその前にはDMBQともライブをやってきたそうで、すでに彼らの虜となったお客も居たようだ。実際彼らの音はかっこいい。ベースが奏でるリズムメロディーに酔いしれたね。あとボーカルだけじゃなくて、ベースの人もドラマーも奇声をあげててその気合の入り様は尋常じゃなかった。テンション高っ。

タバコを吸いながら、くるり兄さん方3名登場。【着物>>岸田“I ラブ(ハートマーク)guitar pop”T,佐藤“STEREOLAB”T,森“ST. ANTHONY'S STRIKER(とか書いてあった)”T】灰皿にタバコを置いた後、会場から飛ぶ声援にムセる、佐藤くん。笑顔が素敵ですねぇ。

名古屋でライブは久しぶりのくるり。フロアは熱いぜ、気合入れていこう。

1・2曲目はライブのはじまりにぴったりの激しい曲。オープニングアクトの登場時から前列はかなりギュウギュウだったが、その波が場所を動くことなく上下に揺れる。3曲目は厚年でも聴いた岸田くんの嗚咽のようなボーカルが印象的な新曲『イメージファイト』(というらしい)歌詞を聴き取ることは不可能に近いが、ぎゅるんぎゅるんいってるサウンドがかっこいい。

4曲目は初めて聴いた曲。え、これがくるり?と思ってしまうような曲。うまく説明できないけど、ジャンプしたくなるかんじっていうのかなぁ?プリみたいなかんじかな。サビは「GOGO〜」というような英語詩だった。ある意味、気になる1曲。

そう、名古屋ではいつも新曲をやってくれる、くるり!今回の客の反応はどうだったかな。

(ギブソンじゃないのに)ギブソンティーチャー登場。くるり同様タバコを吸いながら。相変わらず姿勢が低いです。『台風』のエンディングから再びスタート。ティーチャーはスピーカー辺りまで出てきて、ギターを弾きます。うわーこんな近くで鳴ってるよぉ。だんだん早くなるテンポにその指裁きもスピードアップ!さすがです、先生。

『尼崎の魚』のサビのコーラスをもっくんがやらなくなった。あそこの3人のハーモニーが好きやったのにな。

後半、記憶があまりない。ただ『チアノーゼ』からMCを挟んで『オールドタイマー』『ホームラン』、厚年でやらなかった『モノノケ姫』では狂いまくり、頭を振りまくったため、軽く脳しんとうになったのを思い出す。厚年では飛ばなかった岸田くんのメガネも佐藤くんのところまで飛んだ。アンコールの『虹』は厚年で聴いたのと全然違う感じがした。所変われば・・・というやつで。不思議なものだ。

狭い空間は視覚だけでなく、空気や体温までも切迫し、熱くなる。

演奏曲目(順序は適当)
  • マーチ
  • 青い空
  • イメージファイト(新曲1) 
  • (新曲2)
  • MC
  • ロシアのルーレット 
  • 台風
  • MC(ギブソン・ティーチャー登場)
  • ミレニアム
  • 尼崎の魚
  • トランスファー
  • MC
  • 春風
  • 屏風浦
  • 惑星づくり
  • チアノーゼ
  • MC
  • オールドタイマー
  • ホームラン
  • モノノケ姫
  • =アンコール=
MC(適当版)

岸田「黄電なくなりますねぇ。地下鉄の、知ってます?」

客「知ってるー」「今日乗ってきたー」

岸田「ずっと待ってたんですけど、来なかったんですよ。ユリカは買いましたけどね(笑)」

客「おぉー!」

岸田「(佐藤くんに)なんの話してるかわかってる?」

佐藤「えっ。あのー、プリペイドカードみたいなやつですよね」

客「おぉー!(笑)」

もっくん「ノ、ノリカ」

客、わずかにウケる(わたしは思わず手を叩く)。

岸田「5日にあれが出ましたね。あれ、あの、なんでしたっけ」

客「春風」(口々に囁く)

岸田「あぁ(思い出せないというふうに)オリコン何位やっけ?(笑)」

佐藤「に、2位?」あの微笑み。

客、爆笑

岸田「じゃあ、そのオレコン2位の曲をやります」

岸田「全国回って来て、おいしいものばかり食べてるんですけど、名古屋といえば、みそ煮込みうどん!」

そこからどうつながっていったのかは記憶に定かでない。


@京都磔磔 17 April 2000

岸田くんの四角メガネも違和感の無くなってきた今日この頃、いかがお過ごしですか。わたしは先日、京都磔磔で行われたライブに行って参りました。約1年ぶりの京都でのライブということで、かなり気合の入った兄さん方。京都のお客さんは異様でした。わたしは一番後ろの座敷きで観ることにしました(靴は脱ぎ、スタンディング)。

「今までツアーでやってきたメニューとは全然違うのでやります。でも最初は一緒です」と始まった『マーチ』から新曲の『イメージファイト』までその唄、ギター、ベース、ドラムは落ち着くことがありませんでした。体調が悪く、注射を打ってステージに望んだ岸田くんの気合の入れ様に少々感動しました。柱越しに見える佐藤くんの揺れる髪はそのベースのリズムをそのまま表しているのです。50cmにも満たないかと思われるほどの磔磔のステージのおかげでドラマーもっくんの顔は見えず。上下する頭と振られるスティックをじっと見つめておりました。

『ロシアのルーレット』が終わったところで、熱さの余り(始まる前は寒かった)わたしは靴下を脱ぐという暴挙に出ました。まぁ暴挙と言いましても、座敷きですんでたいしたことはありません。いや逆にその気持ちのいいこと。足の裏のつぼを刺激され、なんともいい具合でした。裸足で聴くくるりもなかなか乙ではありませぬか。

今回のツアーで聴く3曲目の新曲。どんな曲だったか思い出せません。何しろ、そのあとの曲たちがあまりにも強烈だったから。

ギフソンティーチャーのいつもながら地味な登場。佐藤くんの左側、わたしの位置からは姿が完全に柱に隠れてしまって見えず。か細い声ももちろん届かず。ギターのネックだけが動いているのが見えました。

「今日は『もしもし』と『ファンデリア』からやります!なぜなら、京都には『もしもし』と『ファンデリア』持ってる人がいっぱいいるから〜!(嬉しそう)」と言ってやってくれた『Yes mom I'm so lonely』『蒼い涙』に震えました。まさかあの隠れた名曲達がライブで聴けるとは思わなかったから。実はヒップホップなYes momもライブでやると全然アレンジが違うし、かなり歌詞が飛んでたみたいやけど、まぁ雰囲気ですね。

『ピアノガール』はわたしにとって、これが今回のツアーで最初で最後となった。約束通り(?)右端のアップライトピアノで弾き語ってくれました。その時は、まるで空気が真空になったようでした。でも音は届いてくる、ゆっくりとそして確かに。音は雨のように降ってくる。声は雪のようにしんしん降り積もる。でも乾いてる。乾いて乾いて涙も出ない。そんなかんじでありました。

曲中、静けさのあまりに2階で歩いている人の足音が、木の床→天井のきしみで伝わってきました。磔磔はそういうライブハウスなのです。

岸田くんがピアノから離れ、はじまった曲は『惑星づくり』ツアーの見どころのひとつとも言えるこの曲、岸田くんのDJタイムが心無しか、厚年や名古屋よりも長くなっているように感じました。そのあとメトロで観たDJとは違うジャンルのような気がしました。

アンコールは鳴り止みません。楽屋はこのすぐ真上にあります。そんなに待つこともなく、3人が戻って来ました。そこでやるとなればやはりこの曲でしょう。

『街』前のほうではこぶしが幾つも挙がっています。

そうそう前座に出られた5人組バンド、“OKミュージックボール”というそうです。ちょいと小耳に挟んだことのある名前です。5/12に拾得でライブをやらはるらしいのですが、何故か最後まで名前をおっしゃることなく去ってゆかれました(あるいはわたしに聞こえてなかっただけかも)。わたしは後日教えてもらいました。すごく面白気な楽器を使ってはって見ている分には楽しそうな方々でした。特にキーボードの方!いろいろ器用にやらはりますなぁ。みんなでおぅ、すごいを連発しましたよ。

演奏曲目
1.マーチ 2.青い空 3.イメージファイト(新曲1) 4.ロシアのルーレット 5.窓 6.(新曲3) 7.ミレニアム 8.トランスファー 9.Yes mom I'm so lonely 10.蒼い涙 11.春風 12.ピアノガール 13.惑星づくり 14.チアノーゼ 15.モノノケ姫
=アンコール=
16.街

"After Live Party"@CLUB METRO 17 April 2000

OPEN・START/22:00

ライブ後、一旦家へ帰り、着替えを済ませてメトロへ向かうとすでに地下鉄のほうにまで列が伸びていました。ほんとにみんな入れるのかな?と思ったけど、入ってみると意外にそんな窮屈でもなくて。運良く友達を見つけられて、階段あたりに落ち着きました。

まずは今日のスペシャルドリンク“春風”を試食するのであります。カシス・オレンジ・ミルクのお酒で、飲み始めはお酒の味がきついのだけど、下に行くにつれてミルクの味が出てきて、おいしくなってきました。

くるりDJ、1人目は佐藤くんであります。客の中からポンというかんじで登場した佐藤くんは最初から飛ばしっぱなしでした。ビールを一気に近い感じで飲み干しつつ、タバコを次から次へ繋ぐように吸いつつ、同時に怪しい踊りを繰り広げておられました。ドラムを叩く仕種がかなり気持ち良さそうでした。「タバコない?」とジェスチャーで客に求めるが、すぐに投げ入れられたタバコがもろにおでこにばちこーんと当たり、場内大ウケでございました。さすがでございます。召されていたAKIRATシャツが妙に記憶に残っております。

続いては岸田くんの登場です。磔磔登場時にもかぶっておられた黒のキャップに、怪しいイラストのかかれたマスクをして客のあいだを通って登場。相撲取りに触るかのように背中をトンとひと押しして差し上げました。プログレばかりかけると聴いていた岸田DJですが、この夜はそれほど踊るに困らない曲をかけてくださいました。かけた曲のリストとか知りたいなぁと思います。曲に合わせて手を突き出したりして、顔が真剣なのがおもろかったです。

(↓何故かここから「ですます」調でなくなります)

磔磔で見かけて「あれ?」と思っていたCLUB SNOOZERのDJである村さんがDJ台にあがり、紹介される。さて、1曲目は??

『海ゆかば山ゆかば踊るかばね』のイントロがかかった瞬間、ここはどこだろう?と一瞬わけがわからなくなった。そうか、そうだ!次の瞬間手を振り上げ踊り出している自分が居た。楽しい。ライブじゃないのに踊ることがこんなに楽しいなんて。

ソウルフラワーのあとには(何故か)当然であるかのように『ホームラン』がやってきた。ココにいるのはほとんどがくるりファン。みんなわかっている。一斉にシャバダバダ攻撃だっ。

最後、次の曲のイントロとかぶっているにも関わらず、岸田くんもみんなも一緒に「ダバダベシッ!」ってやったのが最高に楽しかった。この曲が終わって我に返った時はじめて、磔磔で「ホームラン」をやらなかったことに気付いたのだった。

村さんは、4/1のクラスヌでもかけてたブルハ、こういうとこで聴くのははじめてのスピッツ(“僕の天使マリ”from超名盤『惑星のかけら』)なんかもかけてくれちゃって、わたし的に大もりあがり大会!なのだった。

くるりラストDJはもっくんである。始終タバコを吸っていたが飲んではいなかった(結局飲んでたのは佐藤くんだけ?)。友達によると「B型らしい選曲」とのこと。レッチリとかをかけていたらしいのだが、わたしにはわかるはずもなかった(笑)。しかしそれでも人の少なくなったフロアに降りていき、最後を名残惜しく楽しんだのだった(寂し気)。

くるりもっくんのDJが終わって、ほとんどの人が出て行ったが、わたしは残っていた。その場に浮遊している余韻。早朝に流れる心地よい音楽(DJフカミMADMAD)。

気付くと目の前にキセル兄弟がいるではないか!ちょうど友達にキセルラジオのカセットテープを渡したところだったので、カセットにサインを貰うことを思い付き、提案してみる。頼んでみると快くしてくれたので、わたしもFreeFishMeeting vol.2(キセルも出演)のフライヤーにサインを頼む。はじめは弟友晴くんにしてもらう。「兄貴にも?」というかんじで辻村兄を指差したでの、うなずき頼んでもらう。はりきって「ギブソン・ティーチャーでお願いします!!」と言ってしまう。あとでちょっと後悔。「兄ギブソン・ティーチャ」と。なぜか「チャ」なのだった。その後、4,5分ほど談笑。ラジオ聴いてますとライブ行きますをアピール。すると、その週のラジオでサインを求めたことやカセットのことなどを話していた。ぎゃ〜。

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